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20128/8

多角化戦略

多角化戦略とはアンゾフの成長ベクトルのうち自社の経営資源を新しい製品、新しい市場の組み合わせによる新しい分野へ投入することで、事業の拡張を目指す戦略の一つです。

ここで一口に新しい分野といっても、既存事業との技術やマーケティングの関係により次の4つに分類することができます。すなわち「水平型」「垂直型」「集中型」「集成型」の4つです。それでは以下その4つについてみていきたいと思います。

1.水平型多角化戦略
現在の顧客と大体同じタイプの顧客を対象として、新しい製品部門に進出する多角化です。既存の生産技術や流通経路を利用できるためリスクを比較的低く抑えることが可能です。このまんがでは、職員相手に健康食品を販売すると言っています。
しかし、ほぼ同一の顧客層を対象とするため、市場が停滞している場合には収益の改善が得にくくなるといった点を指摘する事ができます。

2.垂直型多角化戦略
現在の製品の川上や川下に向けて事業を展開する多角化です。このまんがの例では農業へ進出(川上へ進出)することで、原材料を安価かつ安定的に確保できるようにしようとしています。
しかし、生産・流通の過程で生じた問題がそのまま他の段階にも波及してしまうというリスクもあります。このまんがの例では、農業生産が不作だった場合材料の確保に問題が生じてしまいます。

3.集中型多角化戦略
既存製品と新製品との間で、技術とマーケティングのどちらかもしくは双方へ関連性を持たせるように行う多角化です。

4.集成型多角化戦略
コングロマリット型多角化ともいい、生産技術面、マーケティング面双方に関連性のない全く新しい事業に進出する多角化です。この多角化は成長力が高いとみなされる分野で収益性を高めることや、本業とは逆の動向となる分野に進出することで安定性を高めることを目的として行います。
このまんがの例では唐突に秩父山先生がPC販売と言い出しています。何の関連性もない異業種への進出のため、この場合のリスクは高くなることが想定されます。

多角化の狙いとしては次のものがあげられます。

1.範囲の経済の獲得を目指す
先日解説した、単一企業が複数事業を営むほうが総コストが低くなるという効果の獲得を目指します。

2.リスクの分散
全く別事業が同時にトラブルに陥る危険性は少なくなります。

3.余剰資源の活用
余剰人員や余剰生産能力を遊ばせておくのではなく、新規事業に活用することができます。

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